二月堂の青衣の女人
春の到来を告げる“お水取り”で広く知られている奈良・東大寺の「二月堂」。
その回廊に、いまでも深夜青い衣を着た女性が現れるという。
何人もの僧が目撃している。
これは”ダッタンの行”の際、二月堂に関わりのあった人の名前を呼んで行くのだが、 最後に”アオエノニョニン”と呼ぶときは、声を低めて言うそうだ。
ある夜、一人の僧が、過去帳を書きながらうとうとしていると、 青い衣を着た女性が「私を忘れてはいないか」と低い不気味な声で僧に言った。 僧はあわてて「青衣の女人」と書いた。 今でもその過去帳があり、そこに書いてあるのが見学できる。
道祖神の謎
奈良の町を歩くと、やたらと道祖神に出くわす。
特に山の辺の道や、明日香の田んぼ道に赤い涎掛けを付けたお地蔵さんが目立つ。
このお地蔵さんは、地獄に落ちた人を天上界に引き上げる、力を備えた偉いお坊さんなのだ。
江戸時代から地蔵梵祭りは盛んに行われていた。
そのお地蔵さんに、幼くして亡くなった子の霊、親を悲しませた罪で、地獄に落ちたわが子を、
天上界(極楽)に引き上げてもらおうとの願いから、付けていた涎掛けを、
地蔵さんに付けたのが始まりという。水子供養にも同じような現象が見られる。